清水教会聖堂|保存解体作業

Catholica ecclesia / 小教区をおとずれた話 / 清水教会の歴史 / 清水教会の写真 /

【清水教会聖堂】
1ページ ドラエ神父の木造聖堂
2ページ 聖堂譲渡
3ページ 保存解体作業
4ページ 新聖堂建築
5ページ 旧聖堂移設
6ページ 新しい旧聖堂
7ページ さくらももこさんと教会
8ページ 写真
9ページ 年表
10ページ 出典参考リンク
11ページ 司教破門発言

2024.01~ 木造旧聖堂解体

  木造旧聖堂の移築への第一歩として、建物を解体して一時保管をします。建物の所有権はすでにカトリック横浜教区からはなれ、2023年7月10日より「旧カトリック清水教会聖堂を活かす会」に移っています。2024年1月頃から解体作業を開始します。

2024.01

2024.01 移築再生に向けた調査

 歴史的建築物の日本伝統建築や建築史の専門家による調査が 2024年1月20日に行われました。

出典:

バックナンバー | 清水ベイプレス-Baypress
第958号
2024.01.27
表ページ

バックナンバー | 清水ベイプレス-Baypress
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2024.04 旧カトリック清水教会解体資材展

 静岡駅前にある松坂屋静岡店の北館3Fにて開催。

2024.04 旧カトリック清水教会解体現場見学会

 旧カトリック清水教会聖堂において、2024年4月13日(土) 10:00、12:00、13:30の3回開催。

2024.04 NHK静岡 たっぷり静岡で放送

 NHK静岡の「たっぷり静岡」という番組の中の「だもんで、清水区。」というコーナーで 2024年4月26日に旧カトリック清水教会聖堂解体に関する放送が行われました。取材対象は「旧カトリック清水教会解体資材展」と「旧カトリック清水教会解体現場見学会」です。

 先行してNHKのウェブサイトに記事が出ました。

静岡清水区 “木造ゴシック様式の街の聖堂”地域の人たち保存目指す | NHK
https://www.nhk.or.jp/shizuoka/lreport/article/006/57/

NHKのサイトより

 2024年4月26日に放送した内容はこちらです。

NHKニュース たっぷり静岡 ▽“ボカロの父”開発の裏側語る ほか – NHKプラス
https://plus.nhk.jp/watch/st/220_g1_2024042643511

NHKプラスのサイトより

2024.05 トークイベント

 静岡県の松坂屋静岡店北館3階(旧カトリック清水教会解体資材展会場)で2024年5月5日にトークイベント「聖堂移築物語」を開催しました。

トークショー「聖堂移築物語」要約

教会の場所は?         

 教会の場所は岡町桜ヶ丘病院から港の方に500mほど行ったところ。聖母保育園がとなりにある。(google map)

ブロックのところに浜御殿の看板があるがなにか?         

 教会から港の方に行くと大きな信号があるが、江戸時代はそこまで海だった。船を監視するために建てられたようだ。

清水教会はいつできたのか?         

 フランスの宣教師であるドラエ神父様が建てたもの。1935年昭和10年12月に献堂式が行われた。けっこう苦労して建てられた。

松野さんはいつから通われているのか?         

 私は山口県山口市の出身。61年間清水教会に所属している。

解体に至るまで教会はどのように使われていたのか?         

 神父が常時2~3人くらいいて、関係がとても良かった。年末に街頭募金やバザーを行った。クリスマスや復活祭の深夜ミサの後劇をやった。

保育園が隣りにあるが子供たちが訪れる機会があるのか?         

 教会に連れてきたということはあるみたいだ。

松野さんはどのような思い出があるのか?         

 若い人が劇をやったり、夜の9時頃劇の練習が終わると神父が待っていてお茶やケーキを用意してくれていた。バザーを協力してやった。

松永さんと松野さん、二人の出会いのきっかけは?         

 出会ったのは7年位前。古い家を移築した方と知り合いで、その方の上司がカトリックの建物が壊されそうだから見てくれないか、という話から始まった。壊すのだけは止めようと教会でみなさんの前で3回位話した。自分の住んでいる家は見慣れているから案外良さがわからない。この建物の貴重性を説明したら、だんだんと良いものだと分かった人が増えてきた。

 30年位前から好きだった。ただ中には入れなくて、初めて入った時は「この建物は壊しちゃまずい」と直感で思った。

外から見ても建築的にみても素晴らしい建物だった?         

 静岡県に木造のああいう教会は一つもないし洋風で木造というのは無い。

教会の特徴とは?         

 あの建物はゴシック建築。12から15世紀位に流行った形式。その前の10世紀や11世紀はロマネスク建築といって重厚で低い建物。窓も小さい。高い建物を目指したのがゴシック建築。ゴシック建築の木造はほぼ清水のここしか無い。

 バラ窓が正面の上にある。ヨーロッパはステンドグラスで作っている。作った昭和10年とか11年というと日本では建築のステンドグラスを作れる人がいなかった。日本の職人さんは丸ができたのでバラの窓をデザインしたのではないか。キリストが天に行く時のイメージをモチーフにしている。

十回にわたって建物調査が行われたようだが、分かったことは?         

 双塔は天まで自分の気持が登れという意味が当初あったらしい。この中に鐘が入っていて、戦争中金物は供出していたが、さけるために近くの消防署に貸出し戦争が終わったら返してもらった。

 解体中に分かったことは、こっから一回真っすぐ行って斜めにこういってる。それが2つになる。それをきれいに取ってみたら船の形になっている。船の大工さんが作ったと言われている。なにしろすごいのがこう曲がっていくんですけど、一本一本がずっと曲がっていくのです。3センチの6ミリ位の板をずっと張っていくが、その間に漆喰をぬる。

 もうひとつ大きなことが分かったのが、柱の上のところ。この葉っぱがアカンサスという植物の葉っぱ。最初バラす前は2つ作ってこうやったとおもった。1つの面8枚の葉っぱがばらばらになっていた。

 柱の下も同じ。分割でできたものを組み合わせて漆喰でまとめた。

 瓦はどうも瀬戸内海のほうで作ったもの。たぶん塩瓦で、今は公害問題で作らなくなった。

 この教会の特に特徴ですが、畳を剥がしたら真ん中に通路があった。

 この窓がはっきりはわからないが、ヨーロッパのものは人物や花がある華やかなステンドグラスがあるが、日本のガラス職人が作った。障子の形に似ている。中から見ると光がきれいに見える。

 昭和10年ということはこの頃の職人さんは明治20年から30年生まれくらい。日本の建築の技術が一番上ったのがそのころ。かなり日本人が頑張って作ったなって感じがする。

建築士として建物への思いはどんどん増すか?         

 これをバラしていくと、これを50年後の子供に見せたい。昭和10年位に作った建築を同じように復元しますけど、今残しておかないと50年後の人は見る機会無いでしょうから。それは我々の使命。

これ(告解室)はなにか?         

 これはたいてい教会にはあるもので、真ん中に神父が入って洗礼を受けた信徒が跪いて自分の罪を神父に訴える。神父は聞いてあなたの罪は赦されます、ということで。キリストの代わりに神父が赦す。

移築先は決まっているのか?         

 この会の最高顧問の方に難波市長も今入ってくれて、市の方も応援してくれていて、市や民間が提案してくれたところもあって、まだ決まっていない。解体が終わるのがこの冊子には5月15日と書いてあるのですが7月末までのばしてもらった。まだ正確には決まっていないが清水の日の出から日本平の間の中で探している。

費用はどのくらいか? 概算はでているか?         

 日本平のエンバーソン邸 (google map) を20年位前に移築した時は1億円かかっている。それ以外にも解体費用があって1億2、3千万円かかりそう。

クラウドファンディングは計画しているか?         

 今一般的な寄付の形とクラウドファンディングやろうと原案はできたが、会の名前が正確に決まっていない。6月22日には正式な名前が決まる。

今回松坂屋さんのご協力がたいへんあるので大きな発展になるのではないか。         

 そうですね。

会場からの質問
具体的にどのように協力していけばよいか?         

 今日来られてきた方が5人10人にこれからこれを残す大切さを伝えてもらえれば。残せば50年後の子供が喜ぶだろうから、それを伝えながら輪を広げて応援していただければ。

 清水にはクルーズ船が年間70隻くる。乗客がミサに来る。あの教会がなくなったらどうなるの、と古い信者だから思うが、清水の町にとっても教会は貴重な存在だと思うが、みなさん残すための輪を広げていただければ。

 クラウドファンディングが始まった時には漆喰や床の板でコースターを作ったり、絵を書いてくれるボランティアがでてきたり、写真立てにしながらみなさんに応援してもらえるようにしている。

2024.05.27

テレビ静岡ニュース
市民が願う聖堂の再建は!? 90年前の高い技術に建築士も驚き…移築に向け解体進むも課題残る

2024.06 第2回旧カトリック清水教会解体現場見学会

 旧カトリック清水教会聖堂において、2024年6月1日(土) 11:00、6月2日(日) 10:00、12:00、13:30の4回開催。

2024.06 活かす会定時総会

 静岡市 岡生涯学習交流館において、2024年6月22日(土) に開催。法人名の改称などが決まりました。

2024.06 旧カトリック清水教会瓦おろしボランティア

 旧カトリック清水教会聖堂において、2024年6月29日(土) に開催。

2024.06 NHK「解体キングダム」で放送

戦前の傑作 木造教会を解体せよ
初回放送日:2024年6月26日

大戦の足音が忍び寄る1935(昭和10)年に築かれた旧カトリック清水教会。和の要素が入った独特なゴシック様式で、奇跡的に空襲を免れ、地元民に90年近く愛されてきた“木造の傑作”ともいえる建築だ。老朽化のため、建物を解体し移築・保存することになった。しかし、巨大なガラス窓や船大工が手掛けたと伝わる流麗な曲線美の天井など、繊細なパーツの数々を傷つけずに解体しなければならない。田中道子も驚きの技術とは?

戦前の傑作 木造教会を解体せよ – 解体キングダム – NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/JM3P4YLR7K/episode/te/3L64N79K49/

解体キングダム予告内容

戦前の傑作 木造教会を解体せよ – 解体キングダム – NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/JM3P4YLR7K/episode/te/3L64N79K49/

放送内容(一部)

出典:NHKプラス

2024.07 特別講演会

2024.07 クラウドファンディング開始

2024.07 NHK静岡 たっぷり静岡で放送

2024.07 旧カトリック清水教会解体資材展

会期:7月24日(水) ~ 9月13日(金)10時~18時30分
会場:松坂屋静岡店北館3階 特設会場
観覧無料

2024.07 トークイベント

2024.08 聖堂の漆喰が入った万華鏡を作ろう!

2024.07-08 解体から更地へ

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